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浄化槽についての解説
浄化槽からの臭いの対処方法
1.臭気対策の必要性
浄化槽に関する近隣住民からの苦情の中で、最も多いのが臭気に関するものです。
浄化槽で発生する臭気の質や量は、施工や維持管理の状況、汚水の流入条件等により異なりますし、
そもそも臭気は人間の感覚(嗅覚)に依存しますので、その反応は人それぞれです。
しかし、一度気になるとクレームに発展し、その対応に労力を費やすことになりますので、
その都度適切に対応する必要があります。
2.臭気の成分と発生原因
浄化槽は、し尿や雑排水等の腐敗性の汚水が流入してくるばかりでなく、
浄化槽内で有機物が分解する過程において人間に不快感を与える臭気を生成します。
浄化槽で発生する臭気成分は、大きく分けて炭化水素、硫化物、窒素化合物に分類できます。
流入する汚水中に含まれている有機物は、槽内の微生物群が摂取することで分解・処理されますが、
その際に臭気の原因となるアンモニア・硫化水素・有機酸等が発生します。
臭気物質は光合成細菌や硝化菌などの臭気分解菌によって利用され、無臭成分に酸化・分解されます。
しかし、負荷(水量・有機物)が高いなど、有機物を分解する微生物の量に比べて
臭気分解菌が不足する場合には、臭気が発生してきます。
3.悪臭の具体的な原因とその対策
以下、原因と対策の例になります。
臭いについて気になる場合はご覧になって下さい。
(1)浄化槽の機能低下
浄化槽の使用開始直後は、汚水中の有機物を分解する微生物が十分に繁殖していないため、
泡や臭気が発生することがあります。
こうした場合はシーディング※剤を添加して微生物の活性を高めることにより、
臭気を低減させることができます。
(※シーディングとは、生物反応槽に浄化機能が高い微生物を少量添加する操作をいい、
種入れ、種付けともいう。
新たに浄化槽を設置した時や清掃後などに、できるだけ早期に正常な処理機能を発揮させるために行う。
一般に、他の浄化槽の良好な活性汚泥や下水道等の終末処理場、し尿処理施設の汚泥を用いる。
)
(2)計画値以上の汚水の流入
油分等を含んだ負荷の高い汚水などが流入する場合は、処理機能が悪くなったり、放流水が濁ったりします。
こうした場合は、日常の使用方法を改善するとともに、プロワの風量をアップして
ばっ気槽で行われる好気性生物の活性を高めることにより臭気を低減させることができます。
(3)送気口の密閉及び排気設備の不良
送排気設備の不良により換気が十分に行われていないと悪臭が発生します。
また、プロワの電源が切れていたり、故障のために作動していなければ、浄化槽内への
空気が送られていないのでばっ気不足状態となり、適正な浄化機能が発揮されず汚水の悪臭が発生します。
こうした場合は、ばっ気用プロワが運転しているか否かの確認が必要です。
(4)配管設備の不備等
家庭内への臭気の逆流は、浄化槽までの配管に臭気止め(トラップ等)が適切に施工されていない場合に
起こる現象ですので、配管経路の調査が必要です。
また、屋外での臭気が気になる場合は排気筒(臭筒)の設置が有効ですが、
排気筒の高さを付近の建物の軒先よりも高くしたり、風向きなども考慮する必要があります。
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