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浄化槽についての解説

浄化槽で汚水を浄化する仕組みについて

1.汚水処理の原理

家庭用の浄化槽は、し尿と台所・浴室等から排出される生活排水を処理の対象としていることから、
汚水には、水質汚濁や富栄養化の原因物質である有機物、栄養塩類(窒素、リン等)等が
多量に含まれています。

これらの汚濁物質は、水中に固形物として存在しているもの、あるいは水に溶け込んでいるもの(溶解性物質)
など様々な形態で水中に存在しています。

つまり、汚水と一言で言ってもそこには様々な物が含まれているし、
それは固形物だったり、水中に溶けているもの等様々なものがあるので、
その状況や状態に合わせて汚濁物質を除去し、浄化する必要があるという事です。



汚濁物質の除去や処理技術には各種のものがありますが、一般に、
①物質的方法、
②化学的方法、
③生物学的方法 に分類されています。

浄化槽についてもこれらの方法を組み合わせて汚水を処理してます。

①物質的方法
汚濁物質の大きさや重量等の物理的な性質を利用して、汚水中の沈澱性浮遊物の除去を図るもの。
その方法としては、沈澱・浮上分離、ろ過、遠心分離等が挙げられる。

②化学的方法
薬品添加に代表されるように化学的な反応を活用する浄化法であり、主な処理方法としては、
中和、凝集、吸着、消毒等が挙げられる。

③生物学的方法
細菌や原生動物等の微生物に汚水中の汚濁物質を摂食・吸収させて、
その代謝作用をもって分解することを通じて、生物学的に酸化または還元し、
安定化を図るものである。

更に、生物学的方法には、好気性処理、嫌気性処理、これらを組み合わせた嫌気・好気性処理の
3種類があります。
以下③の分類になりますが、専門的な内容になります。分かりにくい場合は飛ばして
その下の浄化槽の構造をご覧になって下さい。

浄化槽で汚水を浄化する仕組みについて

③-a.好気性処理
好気性処理とは、好気性菌の働きにより有機物を炭酸ガスや水に分解することにより汚水の浄化を図るもの。
嫌気性処理に比べて有機物等の分解速度が早いことから、生物処理の基本となっている。

③-b.嫌気性処理
酸素のない条件下で、嫌気性菌の働きにより乳酸や酢酸等のより低級な有機物や
メタンガス等に分解し汚水の浄化を行う処理法。

③-c.嫌気・好気性処理
嫌気・好気性処理とは、嫌気性菌の働きによる③-aの嫌気性処理と③-bの好気性菌による好気性処理を
組み合わせて汚水の浄化を図る処理法。

2.浄化槽の構造

浄化槽で汚水を浄化する仕組みについて

浄化槽には様々な処理方式がありますが、ここでは「嫌気ろ床接触ぱっ気方式」を
例にとって浄化のしくみを説明します。

以下に詳細がありますが、
簡略化して説明すると先程出てきた生物学的方法を駆使し汚れを分解させてたり、
固形物とその他に分類して、消毒して放流するといった流れになってます。


①嫌気ろ床槽
嫌気ろ床槽は第1室と第2室に分けられており、各室で汚水中の浮遊物を分離除去するとともに、
ろ材に付着した嫌気性微生物(酸素のないところで働く微生物)の働きにより、
汚水中の汚れの原因である有機物を分解します。

②接触ばっ気槽
嫌気ろ床からの流入水は、接触ばっ気槽でプロワから送られてくる空気が十分にある状態で、
接触材に付いて増殖した好気性の微生物の働きにより汚れを分解します。

③沈殿槽
固形物として存在しているものは、主に沈殿させたり、浮上させたりすることによって取り除くことができますが、
溶解性物質は、沈殿又は浮上によって取り除くことが困難であるため、
浄化槽では、微生物の作用を利用して取り除く方法が用いられています。

沈殿槽では、接触ばっ気槽からの流入水に含まれる浮遊物質を沈殿分離し、
汚水を浄化した微生物の固まり(汚泥)は重力により自然に接触ばっ気槽に移送され、
上澄み液は消毒槽へ移送されます。

④消毒槽
沈殿槽からの上澄み液は固形塩素剤と接触し、
病原性細菌の指標となる大腸菌群等が消毒され放流されます。

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